人間関係

介護労働安定センターが実施した令和2年度介護労働実態調査調査によると、

介護現場の離職の原因の第2位は

「人間関係の悪さ」

だったようだ。(1位は結婚出産育児)

 

私自身も現場時代に体感したこともあるのと

受講生さんからよく相談を受ける。

SNS上でもよく話題に上がっているので、現場の声を反映しているデータといえる。

 

何故人間関係が悪いのか?

介護の仕事を志す人は、優しくいい人なのではないのか?(これに関しては否定。色んな人がいます)

この問題について、様々な理由があると思うが

私がいつも違和感を覚える、介護現場の

「ルールの曖昧さ」「組織の脆弱さ」

これこそが、人間関係を悪くしている元凶なのではないかと、最近(令和4年時点)で強く感じている。

もちろん他の理由もあると思うが、今回は「組織」について述べてみる。

 

◎ルールがない、もしくは曖昧

御利用者の介護に関わる決定事項

統一ケアに向けた決定事項

業務を円滑に遂行していくためのルール

事務手続き等のルール

時間を守ることや提出物を守ること

 

これらが守られない組織。

何故これらが人間関係の悪化につながるか?

それは、「真面目にやっている人」にとっては

「ルールを守らない人」のことをよく思わないのは、ある意味当然である。

まずはそこでギクシャクする。

 

◎手を打たないとどうなるか?

そして、その状況に然るべき対策をとり、ルールを守る集団ができれば良いが、そのルールが曖昧だと、何を軸に注意していいかがわからない。(何故ダメかを言えない)

また、役職者やリーダーが多忙で不在、夜勤をやっていて日勤帯に不在であることや

「辞められると困るから言えない」

等々で、「ルールを守らない人」に適切な処置ができない。

結果として

◎より良いケアができない

◎真面目にやっている人のモチベーションが下がる

◎手を打たない役職者や組織に不信感

最悪の場合、離職者がでる。

「真面目にやっている人」の中から。

 

役職者、リーダーは、まずは就業規則等「ルール」をスタッフに周知すべき。それをより簡単にしたものでもよいので、まずは明文化(文書に、言葉に)して、それにこだわる姿勢をとる。

ルールからはみ出したことへは厳しく対応する。

 

この部分を丁寧にできている組織は強い。

他分野で

「マニュアル不要論」

ということも言われる。

その意図もよくわかるが、成熟していない介護のチームには、マニュアルやルールは不可欠だと思う。

成熟したところでやっと阿吽の呼吸が成り立つ。

 

私が見てきた様々な組織から

仮説を立ててみた。

皆様の現場はどうだろう???